産業用ロボット
自動車工場などで組立て、搬送、溶接、塗装などキビキビと同じ動きを繰り返す産業用ロボットは、世界的な工場における人手不足のなか自動車産業以外にも3C(コンピューター・家電製品・通信機器)市場や三品(食品・医療品・化粧品)市場といった分野での広がりも出てきました。この産業用ロボットの関節(軸)としてアームを動かしているのはサーボモータです。垂直多関節型ロボットの場合は5~7軸、水平多関節型のスカラタイプは4軸で構成されており、サーボモータが組み込まれることでロボットの自由度を生み出しています。7軸の垂直多関節ロボットであれば人間と同じ自由度で「ねじる」「ひねる」といった動作ができるといわれています。当社は自社で設計したサーボモータを組み込むことで、世界最高レベルの制御性能が高い産業用ロボットを製造しています。
半導体製造装置
半導体チップは、数十機種の製造装置による数百のプロセスを経て製造されます。具体的には前工程と呼ばれるプロセスでは「露光装置」や「成膜装置」「エッチャー」などによって、微細な回路形成を行い、後工程ではウエハから極小のチップに切り出す「ダイサー」、そのチップをリードフレームに固定する「ダイボンダー」、極細の金線で回路化する「ワイヤボンディング」などによって、ICチップに成形されます。そしてこれらの加工には精密な動作が要求されるため、そのほとんどの装置には小容量のサーボモータが搭載されています。
関連する製品
工作機械
スマートフォンや時計、家電製品やデジタル機器などに必要な精密部品から、大きいものでは自動車や航空機、船など金属を材料とする製品は日常生活のあらゆる分野に存在しています。 これらの製品を構成する部品は、主として素材から削ったり、穴を開けたりして作られる、または切削加工で仕上がった金型によって作られます。このような加工を行う機械を「工作機械」といいます。すべての機械やそれらの部品は工作機械を通じて作られていることから、工作機械は「機械を作る機械」「マザーマシン(母なる機械)」ともいわれています。工作機械に求められる高速・高精度な加工を支えるために多くのサーボモータが使われています。
FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置
FPDの製造工程には、回路設計から検査まで26種類ほどの工程があります。それぞれの工程に使用される装置や求められる技術は、大きく異なりますが、大きく薄いガラス基板を高速で正確にかつクリーンに処理することは共通しています。TV等画面の大型化に対応するように、その材料となるマザーガラス基板サイズの大型化が進んでおり最新の第12世代では3350×3950㎜と約8畳分の大きさとなっています。このように大きなマザーガラス基板を使って加工や検査を行うのに高精度なサーボモータが使われています。
金属加工機
自動車・航空機・電車などの部品はその完成品の性能にも反映されるため、非常に高い加工品質が求められています。また電設機器・レーザー機器・ポンプ機器などの産業機器を構成する部品も同様です。そのため、鉄やアルミ、ステンレスなどの各種金属を加工する際には高い精度が必要となります。前出の工作機械は、加工した際に削りカスが発生するのに対して、金属加工機は加工物に対してプレスしたり、せん断したりするなど削りカスが出ない装置を呼びます。
カーボンやチタンなど加工が難しい材料を精密に加工するのにも大容量かつ高精度なサーボモータが必要とされます。
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