産業用ロボットのデジタル対応
IoTという言葉を聞くようになりました。これは主に工場にある工作機械や産業用ロボットの稼働状況や生産されたものをデジタルデータで管理しましょうというものです。当社では「i³-Mechatronics(アイキューブ メカトロニクス)」というコンセプトを推進しています。
産業用ロボットは同じ動作を何度も繰り返すのが得意です。ただ、一度導入され電源を入れたら24時間ずっと動き続けるわけではなく、何かの拍子に止まってしまう(チョコ停)ことがあります。こういった場合でもYaskawa Cockpitという独自のソフトを入れて、産業用ロボットの関節部分に内蔵されているサーボモータから出る振動値、トルク値など100種類ものデジタルデータの稼働状況を視える化することで現在ロボットがどのような動きになっているのか、アラーム発生傾向の監視や故障してしまったときデータと照らし合わせてすぐに復旧に向けた原因究明ができるようになっています。
デジタルツイン
IoTやindustrie4.0の潮流のなかでデジタルツインという言葉が出てきました。これは、生産ラインをバーチャル上に同じように再現して、何度もシミュレーションさせることでシステムセットアップの時間を短縮したり、遠隔で操作したりできるようになるものです。
さらに、実際の生産ラインの稼働状況の様々なデータを収集し、これをバーチャル上で再現した生産ラインでシミュレーションにかけることでより効率的な稼働条件を見つけ出し、この条件を実際の生産ラインへフィードバックすることで、生産ラインそのもののパフォーマンスを最大限に発揮することが可能です。これを実現するためには、設備の稼働データをくまなくデジタルで管理することが欠かせません。
当社が推進している「i³-Mechatronics(アイキューブ メカトロニクス)」は、この実現のために、新たなコントローラやデジタルデータマネジメントを行うソフトウェアYASKAWA Cockpitを開発するなどハードとソフトの両面から開発を進めています。