現場の役割ごとにモニター表示をカスタマイズしてデータ活用
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当社が推し進めているアイキューブメカトロニクスは、簡単にいうと産業用ロボットなどの生産設備の稼働状況や生産されたモノの状況をデータで視える化して、その数値をもとに生産効率の改善につなげていくという考えかたです。
この稼働データはセル領域にある主に装置に組み込まれたサーボモータからでるトルク値、振動数、放熱量、回転数といった100種類以上の微細なデータを時系列で波形にします。工場であればこれらに部品補給や配膳、完成品の搬送などを行うAMRやAGVの位置情報(GPS値)や検査工程などのデータも加味されてきます。逆に生産管理のデータは、生産計画に対しての進捗率やOK品やNG品の判定といったデータとなります。
当社が推奨しているのは、これらの膨大なデータから必要な種類を使う人に合わせてカスタマイズして効率的なデータ管理をしていくことです。例えば工場を運営していくうえでは大きく1)生産計画を立て管理するアドミニストレータ―、2)生産工程の進捗具合を見るオペレーター、3)突発的なダウンタイムや不具合・故障などによって稼働に支障がでないように保守を行うメンテナンス の3つの役割に分けられます。これらの役割によって必要なデータは変わってきます。
生産管理する管理者(アドミニストレータ―)であれば、生産計画/生産実績やセル全体及び各装置の稼働状況/稼働率を把握します。計画した生産ペースがどういう状況になっているのか、計画が遅延してしまうようなインシデントやイベントがないか、スムーズな生産ができるようなデータを中心に見ていきます。
次に生産工程を見るオペレーターであれば、実際の生産状況がどうなっているのかといった観点のデータを見ていきます。稼働前の点検では異常検知機能を使って平常時と比べて異常がないかなどを早めに検知することで思わぬ操業停止を防ぎます。
また保守を行うメンテナンスでは、経年の変化で寿命が近い装置がないかを見ていきます。これらの寿命モニターに加えて、コンベアなどの設備全体の予知保全を行います。データが連携されていることで不具合発生時にデータをより深く解析することで、なぜ止まってしまったのか、不具合が発生したのかなど原因の追及が出来ます。
このように役割ごとに表示をカスタマイズすることで、最適な閲覧で効率的にデータ管理を行っていくことができるようになっていくのです。装置別でデータを見るよりも俯瞰して切り出すことで、お客さまの求めるデータ提供ができるようになるのです。
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<管理者用モニター例>
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<オペレーター用モニター例>
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<メンテナンス用モニター例>