新製品2010年2月9日
株式会社安川電機(取締役社長 利島 康司)は、すでに販売中の低圧の小・中容量システムインバータドライブ装置(FSDrive-LV1HM, FSDrive-LV1HF)に加え、低圧の大容量システムインバータドライブ装置 FSDrive-LV1HS製品化し、2010年1月よりシステム販売を開始しました。
当社は2009年初旬に、FSDrive-LV1HMとFSDrive-LV1HFの2タイプの中・小形モータに対応したシステムインバータを製品化し好評をいただいております。今回これらのタイプに加え、鉄鋼の圧延設備や港湾荷役設備など大形モータの駆動が可能な低圧大容量システムインバータ装置FSDrive-LV1HSの販売を開始しました。電源回生による省エネ、PLC搭載によるデータ処理能力の向上、保守・保全の合理化・省力化を容易にする構造やサポートツール、ネットワーク対応など既製品化タイプの特長を継承し、幅広いニーズへ対応します。
(1)大容量
インバータモジュールは400V入力電圧に加え、690V入力電圧に対応しております。
これらインバータモジュールを最大5台まで並列に接続することで、400V級は200kW~1000kW、690V級は350kW~1750kWの容量となっています。
(2)省メンテナンス
FSDrive-LV1HSのドライブモジュールはモジュラー構造となっており、万一の故障時でもドライブモジュール単位での交換が容易な構造により、復旧時間を大幅に短縮できます。
(3)高度な性能・機能を搭載
1) PLC機能を搭載
高性能プロセッサを採用したPLCにより処理能力を向上し、インテリジェントな運転が可能です。
2) アドバンスト制御機能を搭載
制振制御(トルクオブザーバ)などのアドバンスト制御を標準搭載しています。フレキシブルで高性能なドライブシステムの構築が容易です。
3) 豊富な各種制御モード
V/f制御、PG付きV/f制御、PGなしベクトル制御、PG付きベクトル制御、PM用PGなしベクトル制御、PM用PG付きベクトル制御に対応しています。
4) 各種ネットワークに対応
各ユニット間は、当社製高速通信(CP-215)で接続されます。
上位PLCとはアダプタを用いることでPROFIBUS-DP*1、当社フィールドネットワークCP-213などで接続可能です。
5) 豊富なI/Oを準備
D/I,D/O、アナログ入力、パルス入力等を準備しており、多様な制御に対応可能です。
(4)質の高い予防保全を強化
インバータサポートツール*2により、RAS*3機能を強化しています。
インバータにパソコンを接続し、インバータサポートツールを使用することで、定数設定・モニタ・故障表示などが可能です。
また、上位PLCにエンジニアリングワークステーションCP-717を接続し、CP-215に接続された全てのインバータの状態を監視することができます。
(5)高調波対策、電源回生
同時にシリーズ化しています正弦波PWMコンバータ(FSDrive-LC1HS)により、高調波低減、電源回生による省エネを実現します。
鉄鋼の連続鋳造設備・冷延設備・プロセスライン・荷役設備、港湾荷役設備など
(1)販売開始: 2010年 1月より
(2)製品シリーズ:
(3) 販売計画: 2010年度 1000台
【文中語句の説明】
*1 PROFIBUS-DPは、PROFIBUS User Organizationの商標です。
*2 定数設定、トレース(状態の監視(モニタ、故障表示))を行うソフトウェア
*3 Reliability, Availability and Serviceability (信頼性、可用性、保守性)
[お問い合わせ先]
株式会社 安川電機
システムエンジニアリング事業部
システム工場 技術管理課
課長 村田 文宏
Tel)(0930)23-1422
Fax)(0930)25-8072
E-mail) muuta@yaskawa.co.jp