技術2018年10月31日
株式会社安川電機(本社:福岡県北九州市 代表取締役社長:小笠原 浩)は、長期経営計画「2025年ビジョン」に掲げるヒューマトロニクスの事業領域確立に向けて、前腕回内回外※1リハビリ装置の臨床研究機を開発しました。本装置は、2017年9月に製品化している上肢リハビリ装置CoCoroe AR2に続く、前腕の回内・回外運動のリハビリに特化した装置です。
当社は2015年に本リハビリ装置の機能評価用プロトタイプの開発に着手し、技術改良を重ね製品化に向けて機能向上に取り組んできました。今後は実用化・普及に向けた臨床研究を実施することで開発をさらに加速していきます。
なお、本リハビリ装置は、2018年11月2日(金)から4日(日)まで仙台国際センターで開催される第2回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会への出展を予定しています。
※1:前腕部の運動の一つで、手を内側に回す(手の平が下に向く)運動を回内運動、手を外側に回す(手の平が上を向く)運動を回外運動と呼びます。
前腕回内回外リハビリ装置
本装置は、脳血管疾患や整形疾患などによる前腕回内・回外運動機能障害を持つ方を対象に、電気・振動刺激を併用しながら、前腕の運動をサポートする装置です。リハビリを受ける人に合わせて訓練モード、可動域(訓練角度)を設定し、適切な反復訓練を行うことができます。使用する患者さんに合わせて下記①~③訓練モードが選べます。
①回内訓練モード(前腕回内運動の訓練)
回内運動の日常動作例:物をつかむ。髪をとく。ネジを緩める動作等
②回外訓練モード(前腕回外運動の訓練)
回外運動の日常動作例:食べ物を口に運ぶ。顔を洗う。ネジを締める動作等
③回内外訓練モード(前腕回内・回外組合せ訓練)
回内外運動の日常動作例:うちわで扇ぐ。ドアノブを回す動作等
訓練動作
シンプルな製品構成で取り扱いも簡単です。
装置構成
・適切な可動域で反復訓練ができます。
・目的に応じた訓練モードを選択できます。
・主動作筋に適切なタイミングで電気・振動刺激を与えることで、目的とした運動をしやすくします。
・訓練部位を見て(視覚刺激)、動かす方向を音で確認します。(聴覚刺激)
訓練イメージ 1
・装置の適切な回転速度により、患者さんの伸張反射※2を促し効果的に訓練ができます。
※2:筋肉に張力を与えた際に、その筋肉自身が収縮しようとする反射を、伸張反射と呼びます。
訓練イメージ 2
販売開始: 2019年(予定)
・2015年8月27日 「前腕回内回外訓練装置」を開発 - 脳卒中の後遺症治療をサポート -
・2017年9月25日 「上肢リハビリ装置CoCoroe AR2」の販売開始
【お問い合わせ先】
株式会社 安川電機
ヒューマトロニクス営業部
山中 太、吉田秀作
TEL:04-2962-5823
FAX:04-2962-6082