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ロボットの導入を容易にするパスプランニング機能を開発
– ロボットの動作軌道を自動生成し、作業者の負担を軽減 –

技術2016年6月13日

 株式会社安川電機(代表取締役社長 小笠原 浩)は、ロボットを簡単に生産ラインに導入するための「Easy to Use」の取り組みとして、ロボットの動作軌道を当社のロボットシミュレータ「MotoSimEG-VRC」上で自動生成するパスプランニング(Path Planning)機能を開発しました。本機能によりティーチング作業の一部を自動化することで作業者の負担を軽減させ、迅速かつ効率的な生産システムのセットアップや段取り替えが可能になります。

 当社は新長期経営計画「2025年ビジョン」で当社のメカトロニクス技術とICT技術を融合することで産業自動化革命を実現させることを掲げていますが、近年、ニーズの多様化やITの進化により、変種変量の生産を短納期で実現することが製造業全体の課題となっています。これに伴い生産システムのセットアップや段取り替えに要する時間の短縮化、およびそれを支えるIoTや知能化などの高度な技術が求められています。特に産業用ロボットでは「ティーチング」と呼ばれるロボットに動作を教える作業がユーザーにとって大きな負担となることがあり、ロボット導入障壁の1つになっていました。本機能によりロボットの動作軌道を自動生成することが可能になり、このような課題を解決します。

 

 パスプランニング機能の適用としてバイオメディカルロボットシステムや部品配膳システムなどを見込んでおり、これらの機能をさらに進化させ、様々な産業分野の用途に適用しながら自動化を推進してまいります。なお、この部品配膳システムは、2016615日(水)~17日(金)に開催されるロボット産業マッチングフェア北九州(場所:北九州総合展示場)に参考出品いたします。

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    パスプランニング機能 イメージ

1.主な特長

(1)ティーチングレス

当社のロボットシミュレータ「MotoSimEG-VRC」上で動作開始姿勢と終了姿勢、および動作 生成条件を入力することで周辺障害物を回避した軌道を自動生成しますので、ティーチング時間を大幅に削減できます。

 

(2)安心プレイバック

生成された軌道は当社のロボットプログラミング言語で動作するため、高速・高精度なプレイ バックが可能です。また、障害物との干渉回避のみならず、障害物との間に任意のクリアランス(空間)を保障しながらタクトタイムの短い動作を高速に生成します。このため、シミュレーション環境と実際の環境に誤差があっても安心してプレイバックできます。

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    クリアランス確保軌道生成

(3)液体を入れた容器も搬送可能

把持した対象物の姿勢を一定に維持した軌道の生成が可能なため、液体を入れた容器を搬送する際などにも活用できます。

 

(4)双腕ロボットにも対応

ティーチングが難しい双腕ロボットでも、左右のアームがぶつからないような軌道を簡単に生成することができます。

2.パスプランニング機能の適用例

(1)バイオメディカルロボットシステム

当社では創薬・製薬・臨床検査などの分野での自動化を実現するバイオメディカルロボットシステムを開発しています。バイオメディカルの研究分野では頻繁に実験プロトコル(作業手順)の変更が発生し、その都度ロボットの動作プログラムを変更する必要がありますが、本機能によりロボットの専門家がいなくてもその場ですぐにプログラムを自動変更することができます。また緊急停止した場合の復帰動作も自動で実行可能です。本機能は既にバイオメディカルロボットシステムに組み込まれており、今後さらなる機能追加・性能向上を図ってまいります。

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    バイオメディカルシステムへの適用例

(2)部品配膳システム

部品配膳作業のティーチングレス化への適用・検証を進めています。本機能と3次元形状認識機能および把持・持ち替え動作を自動生成する機能との融合によって、動作プログラムが都度自動生成されタクトタイムの短縮が可能となります。

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    バラ積みワーク配膳作業への適用例

【お問合せ先】

株式会社 安川電機

広報・IR部長

林田 歩

TEL: 03-5402-4564

FAX: 03-5402-4580

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