新製品2007年9月20日
当社産業用ロボットMOTOMANは、可搬重量の違いによる汎用ロボットのシリーズ展開から、ロボットが使用される各用途に最適化されたロボットのシリーズ展開へ移行してきました。
これにより、汎用ロボットでは難しかった用途専用の形状・機能を有することで顧客要求を高いレベルで実現し好評を得ています。
現在、アーク溶接用途に最適化された当社EAシリーズにより、一般的なアーク溶接を行う顧客要求を十分に満たせる状況ですが、今回の機種追加を行うことで先進的なアーク溶接方法にチャレンジする顧客要求に応え、アーク溶接用途で当社ロボットの存在をさらに確固たるものにしていきます。
(1) 可搬重量を5倍にし特殊なアーク溶接トーチに対応
従来のEAシリーズ可搬重量3kgを5倍の15kgにしました。これにより大電流・連続アーク溶接時に問題となる発熱に対応した水冷トーチや、高品位アーク溶接に必要とされる高精度な溶接溶材の送給機構を搭載するサーボトーチ等、特殊なアーク溶接トーチが搭載可能となりました。さらに、特殊なアーク溶接トーチと共に、カメラ等のセンサを追加するなど先進的な使用方法に対しても十分な可搬重量となっています。
(2) 旋回軸動作速度15%UPを実現しエアカット時間10%短縮
従来のEAシリーズ旋回軸動作速度170度/秒を15%UPし195度/秒にしました。これによりワークの種類や溶接電源の性能に影響を受けないエアカット(溶接を行っていないロボット単体での動作)の時間を10%短縮(特定パターンでの比較)し生産性を向上させています。溶接個所の多いワークや溶接個所が離れている大物ワーク等、エアカットの回数・距離があるワークでは、さらに短縮効果が向上します。
(3) EAシリーズ共通のアーク溶接用途最適化機能を継承
・アーク溶接用の配管・配線をアーム内に収納することで、ロボット本体への絡まりや周囲との干渉を無くし、容易に理想の溶接姿勢が取れ、溶接品質向上や溶接時間短縮が図れます。
・溶接溶材送給装置の取り付け場所をロボットアーム上腕部に確保し、最適位置に設置することで送給トラブルを大幅に低減しています。
・当社溶接電源を使用することで、大形カラー液晶パネル付きのロボット操作ボックスから溶接電源の設定表示・変更ができ、溶接条件の調整時間を大幅に短縮することが可能です。
自動車関連部品を主としたアーク溶接用途
(1) 販売開始 2007年9月21日
(2) 販売計画 300台/年
(3) 販売価格 525万円/セット (税込み)
(ロボット本体、コントローラ、ロボット操作ボックス)
※ 添付写真「MOTOMAN-EA1800N」
[お問い合わせ先]
株式会社 安川電機
ロボット事業部
事業企画部 課長補佐
安高あたか 博之
Tel. (093)645-7703
Fax. (093)631-8140