新製品2014年1月22日
株式会社安川電機(代表取締役会長兼社長 津田 純嗣)は、2015年度よりモータのトップランナー制度*1が施行されるに伴い、モータのさらなる高効率化がますます注目されてきているモータ市場の要求に応えるため、永久磁石埋込形同期モータ(以下、IPMモータ)の新製品として「SS7」を製品化し、2014年1月21日より順次発売を開始いたしましたのでお知らせします。
当社は1997年に世界に先駆けて産業用のIPMモータを発売し、それ以来、IPMモータの小形で高効率な特長を生かし、押出機やクレーンなど多くの産業機械へIPMモータを適用してきました。
近年、省エネルギーへの強い市場要求を背景に、国内の全電力消費の約6割を占めるといわれるモータの高効率化ニーズはますます高まってきています。さらには、2015年度からのトップランナーモータ制度の施行も相まって、高効率モータの需要拡大が今後期待されます。
こうした状況を背景に当社は、従来のIPMモータよりもさらに小形かつ高効率な新型IPMモータ「SS7」を製品化しました。誘導モータと比べモータのサイズと効率において差別化できる中・大容量機種をターゲットに製品化を行い、IPMモータの産業機械への適用拡大を目指します。
また、この「SS7」は現在当社が販売をしています安川インバータのエース「A1000」との組み合せによって、その能力を最大限に引き出すことが可能です。
(1)機械の省スペース化に貢献する小形・軽量
磁石配置やステータコアの巻線に工夫を加え、従来のIPMモータに比べさらに枠番(モータ
フレームサイズ)を最大2枠小さくしました。また、インバータ用誘導モータと比較すると
枠番が2~5枠小さくなり、質量では35%~60%程度軽量化が実現しました。これによって、
お客様の機械の小形化や既存機械のモータ更新が容易に行えます。
(2)スーパープレミアム効率(IE4)*2に迫る高効率
小形・高効率を実現しました。省電力やCO2削減に大きく貢献します。
(3)高性能なドライブ制御を実現
当社インバータA1000との組合せにより、高性能なIPMモータドライブを実現します。エンコーダレス制御性能の向上も同時に実現しています。(速度制御範囲を1:20まで拡大しています)
(4)レゾルバ*3を採用したエンコーダ(速度検出器)
耐環境性・耐ノイズ性が高いレゾルバの採用により、センサの信頼性を向上しました。
(5)直結・ベルト駆動兼用の軸受設計採用
直結・ベルト駆動両方の機械連結に対応できるため、モータの選定が容易になり、部品点数を削減しました。
当社インバータ A1000
(1)ゴム、プラスチック成型機(押出機、延伸機、混錬機)
(2)昇降機(ホイスト、クレーン)
(3)金属加工機(機械プレス、鍛造機)
(4)攪拌機、分離機、研磨機
(5)印刷機
(1)製品シリーズ
<エンコーダ付>
200V 三相
45~75kW 1750min-1
37~75kW 1450min-1
30~75kW 1150min-1
400V 三相
45~300kW 1750min-1
37~250kW 1450min-1
30~200kW 1150min-1
<エンコーダレス>
200V 三相
45~75kW 1750min-1
37~75kW 1450min-1
30~75kW 1150min-1
400V 三相
45~300kW 1750min-1
37~250kW 1450min-1
30~200kW 1150min-1
(2)販売開始時期
(3)標準価格(代表機種)
(4)販売計画
2014年度 500台/年
2015年度 1000台/年
*1:省エネ製品の普及を目的とし、特定の機器において、省エネルギー基準を現在商品化されている 機器における最高レベルのエネルギー消費効率以上に定める制度。2013年11月に「省エネ法」が改正され、誘導モータも特定機器に追加された。
*2:モータの効率レベルはIEC規格(国際電気標準会議)で規定されているIE1(標準効率)、IE2(高効率)、IE3(プレミアム効率)、IE4(スーパープレミアム効率)の四段階があり、スーパープレミアム効率(IE4)は、最高レベルの効率クラスを表す。
*3:モータの回転制御に用いられる回転角センサの一種。
【お問い合わせ先】
安川モートル 株式会社
営業部
営業企画担当 浜本 浩明
TEL (093)288-4439