新製品2009年3月30日
株式会社安川電機(取締役社長 利島 康司)は、鉄鋼プラントや上下水道設備などのシステム用途にIEC61131-3言語でのプログラミング機能、高性能・高機能を実現したシステムコントローラ「Control Pack CP-F3000」を製品化しました。2009年4月1日よりシステム販売を開始します。
鉄鋼プラントや上下水道等のシステム分野では、IT技術の進歩に伴いシステムの高度化が進んでいます。それに伴い、これらに使用されるコントローラについてもこの高度化に対応した高速・大容量化や高信頼性、プログラミング言語の標準化などが求められています。当社は、このような市場のご要望に応えるため、従来製品の機能を継承しつつ、性能・機能を向上し、IEC国際規格に準拠したシステムコントローラ Control Pack CP-F3000を製品化しました。
(1)IEC言語対応
プログラミング言語の標準化ニーズに応えるため、国際標準規格であるIEC61131-3に完全準拠した5言語(LD、FBD、ST、SFC、IL)に対応しました。標準規格言語によりプログラムの可読性、保守性が向上するとともに標準化および部品化が容易となります。さらに標準化されたプログラムの再利用によりアプリケーションの品質向上と生産性向上が図れます。
(2)高速・大容量
高性能CPUと大容量メモリの搭載により、従来製品比2倍の演算性能と16倍のデータ容量を実現しました。アプリケーションの高度化によるソフト処理増加や大量のデータ処理に対応できます。
(3)高信頼性
最新の回路設計技術を適用し、プロセッサおよび周辺回路のモジュール化、自己診断機能の充実、CPUモジュール全ての内蔵メモリにECC(Error Check Correct)機能を搭載するなど高信頼性を実現しています。ECC機能により、メモリエラーの検出だけでなく自動エラー訂正が可能です。
(4)機能継承
従来製品(CP-3550)とマウントベースの取り付け互換性、入出力・通信機能の互換性を確保し、入出力・通信インタフェース等のオプションモジュールは従来製品が使用可能です。
IEC言語のライブラリとして当社従来製品のプログラム命令と機能互換性を持った命令をサポートしました。これにより従来製品のアプリケーションプログラム資産の活用が図れます。
(5)エンジニアリングツールの機能向上
CP-F3000のアプリケーションプログラム作成、保守に使用するエンジニアリングツールControl Pack CP-F7000は最新のWindows*1スタイルを採用し、画面構成、プログラム編集、デバッグ機能の操作性を向上しました。 CP-F7000ではパスワード照合機能とプログラム単位ごとの表示、変更、ダウンロードの制限機能により、プログラムの部分的な隠蔽化によるノウハウ保護や誤った変更の防止に対応しています。
鉄鋼プラント、上下水道などのシステム用途
システム販売開始: 2009年 4月1日
【文中語句の説明】
*1 Windowsは米国Microsoft社の米国および他の国における商標、もしくは登録商標
*2 Ethernetは富士ゼロックス社の登録商標
[お問い合わせ先]
株式会社 安川電機
システムエンジニアリング事業部
システム工場 技術管理課
課長 村田 文宏
Tel.(0930)23-1422
Fax.(0930)25-8072