新製品2008年9月25日
株式会社安川電機(取締役社長 利島 康司)は、マシンビジョンシステム MYVISシリーズに、複数台カメラ画像への対応と高速・高解像度・高機能な画像認識を可能としたYV260を開発し、2008年9月30日から販売を開始いたします。
半導体、FPD、電子部品業界などの製造装置において、加工する対象物(ワーク)の位置決めを行うための画像認識用マシンビジョンシステムは必要不可欠な製品となっています。ワークの大型化や部品の高密度化により、マシンビジョンシステムの更なる画像認識処理の高速化や高精度化の要求が増えてきています。
また、画像認識するワークの大型に伴い、複数台のカメラを使用したビジョンシステムが必要となってきています。
加えて、画像認識したワークに対して、位置決めや位置補正をするシステムが増えており、モーション制御との高速なデータ授受のためにシステムのネットワーク化の要求が高まっています。
この様な要求に対し、高解像度カメラ(メガピクセルカメラ)に対応や複数台のカメラ画像を取り込み、高速で高機能な画像認識を可能としたYV260を開発・製品化しました。
(1)高解像度カメラへの対応
アナログカメラ用とデジタルカメラ用の2機種を準備しました。
アナログカメラ用機種は従来の30万画素(VGAサイズ)から125万画素(SXGAサイズ)まで使用可能です。
デジタルカメラ用機種はカメラリンクに対応した30万画素(VGAサイズ)から500万画素まで使用可能です。これにより、高精度でのワークの位置認識が可能となりました。
(2)画像処理の高速化
高速CPUの採用とマルチCPU構成および、画像処理の核となる部分のFPGAによるハードウェア処理によって、従来よりも高速の画像処理が可能となりました。
(3)4台のカメラ画像の取込みが可能
従来機は2台のカメラの画像を同時に取込むことが出来ましたが、YV260では4台のカメラの画像を同時に取込むことが可能となりました。
また、移動中のワークの画像を取込むためのトリガー入力信号の4台同時入力と、各カメラ任意のタイミングでの取込みが可能な4点のトリガー入力信号を準備しました。
これにより、前記(2)とあわせ、更なる高速化が可能となりました。
(4)ハードウェアによる画像前処理機能を装備
カメラから取込んだ画像の強調やノイズ除去機能を追加しました。見えにくい対象物やノイズを含んだ画像を高速に改善し、安定したワークの認識が可能となりました。
(5)ネットワークへの対応
モーションフィールドネットワークMECHATROLINK-IIとオープンネットワークEthernet(100Mbps)を標準搭載しており、マシンコントローラMP2000シリーズおよびACサーボΣ-Vシリーズと組み合わせることにより、省スペース省配線のアライメント(画像処理によるワークの位置補正)システムの構築が可能です。
(6)従来機とのアプリケーションプログラムの互換性
従来機であるYV250のアプリケーションプログラムはプログラムソースレベルで互換性を持っており、従来のアプリケーション資産もそのまま使用可能です。
ワークの位置決めや位置補正を必要とする半導体関連製造装置、FPD関連製造装置や電子部品製造装置
(1) 販売開始 2008年9月30日
(2) 販売計画 1000台/年
(3) 販売価格 オープン価格
第11回関西機械要素技術展(M-Tech関西)(開催日:10/1〜10/3 会場:インテックス大阪)およびセミコンジャパン2008(開催日12/3〜12/5 会場:幕張メッセ)にて、MYVIS YV260を使用したアライメントシステムの実演、展示を行ないます。
〔お問い合わせ先〕
株式会社 安川電機
モーションコントロール事業部
営業企画部 マーケティング課
下川 秀春
TEL:(04)2962-5823
FAX:(04)2962-5913