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伝送効率4倍を実現する新世代の産業ネットワークMECHATROLINK-4に対応した 通信ASIC「JL-L000A」を販売開始
- MECHATROLINK-4に対応したマスタ/スレーブ機器をお客さまが容易に開発可能に-

新製品2022年7月28日

 株式会社安川電機(本社:福岡県北九州市 代表取締役会長兼社長:小笠原 浩)は、様々な電子機器や産業機器のコントローラに搭載される集積回路(ICチップ)で、MECHATROLINK-4に対応し、従来のMECHATROLINK-Ⅲと比べて伝送効率が4倍となる通信ASICJL-L000A」を販売開始します。

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    MECHATROLINK-4対応の通信ASIC「JL-L000A」

1.背景

 当社は長期経営計画「2025年ビジョン」で「新たな産業自動化革命の実現」を掲げ、生産現場の視える化など、デジタルデータソリューションによる生産性の向上や止まらないラインの実現を図るソリューションコンセプト「i3-Mechatronics(アイキューブ メカトロニクス)」を提唱しています。当社は今までもMECHATROLINKに対応した通信ASICを販売してきましたが、このたびi3-Mechatronicsの「integrated(統合的)」強化として、新世代の産業ネットワークであるMECHATROLINK-4に対応したASICを開発しました。 

 MECHATROLINK-4は、MECHATROLINK-Ⅲの機能・性能と使いやすさを継承しつつ、伝送効率の向上やマルチマスタ機能の追加等により、より効率的で高度な制御を実現しています。本製品とホストCPUを組み合わせることにより、お客さま自身がMECHATROLINK-4に対応した機器(マスタ/スレーブ)を容易に開発することができるようになりました。より効率的で高度に制御できる特長を活用いただくことで、お客さまの更なる高性能な製品開発に貢献します。

2.主な特長

(1)MECHATROLINK-Ⅲ/MECHATROLINK-4両方に対応した製品開発が可能

本製品(JZPMC-MD001A)とホストCPUの組合せで、お客さま自身がMECHATROLINK-4対応製品を容易に開発できます。MECHATROLINK-4通信は、MECHATROLINK-Ⅲと同一条件で約4倍の伝送性能を実現可能です。また、開発した製品はMECHATROLINK-/MECHATROLINK-4通信の両方に対応し、切り替えて選択することができます。

 

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    伝送周期あたりの制御軸数

(2)MECHATROLINK-4 の特長を生かした高効率でフレキシブルなシステム構築を実現

①高効率通信

高効率な通信手順により、短い伝送周期での細かな制御や、同一伝送周期での多くのスレーブ機器の接続が可能で、装置の大規模化、高精度化に貢献します。また、空いている通信帯域をIP通信に割り当てることで、汎用通信機器を同一ネットワークに統合できます。

 

②伝送周期の複数設定

スレーブ機器ごとに伝送周期を自由に設定可能なため、接続された全スレーブ機器の最大伝送周期に合わせる必要がなく、各スレーブ機器の最高性能を引き出します。スレーブ機器ごとに伝送タイミングを分散できるため、伝送周期を短縮できます。

 

③マルチマスタ(分散制御)1

同一ネットワーク上に複数のマスタ機器を接続可能です。マスタ負荷の分散による高速化、装置のモジュール化による開発効率化、フレキシブルなライン構築に貢献します。

1 開発中の機能で、アクセスドライバの更新により対応を予定しています。

 

(3)PCI Express対応

JL-L000AとホストCPUとのインターフェースにPCI Expressを採用し、高速なデータ授受が可能です。

3.製品構成

 本製品は通信ASIC本体の「JL-L000A」と、JL-L000AMECHATROLINK通信ファームウェアを転送するためのブート用ファームウェアが格納されたシリアルFlashMX25L6433FM2J-08Q-Y00)で構成されています。

名称

形式

構成部品

概要

JL-L000A

通信ASICセット

JZPMC-MD001A-60P

JL-L000A

PFBGA、481ピン

60個入り

MX25L6433F

M2J-08Q-Y00

シリアルFlash

JL-L000Aのブート用ファーム

ウェア格納済み(60個入り)

4.MECHATROLINKについて

 MECHATROLINKは、当社が開発したコントローラと各種コンポーネントを接続するオープンな産業ネットワークで、高速な通信と同期性の保証によりシステムの高速化と高機能化を実現することが可能なことから、多くの装置メーカー/エンドユーザーに採用いただいています。MECHATROLINKは通信の高速化や機能拡張に対応し、MECHATROLINK-ⅡそしてMECHATROLINK-Ⅲへと進化してきました。次世代ネットワークとして開発されたMECHATROLINK-4の通信仕様は20193月に公開され、当社もそれに対応したコントローラやサーボパックなどを製品化しています。

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    進化するMECHATROLINKのイメージ

5.主な用途

 お客さまの用途に応じて、MECHATROLINK-4およびMECHATROLINK-Ⅲに対応したマスタおよびスレーブを開発することができます。

6.販売計画

(1)販売開始日 2022年 7月28日(木)

(2)販売価格  オープン価格

 なお、本ASICMECHATROLINK協会2会員向けに販売となります

(本製品の購入にはMECHATROLINK協会への入会(一般会員以上)が必要となります)

 

2 MECHATROLINK協会はMECHATROLINKを普及・推進する目的で、対応製品の開発メンバーおよびユーザー3531社(2022331日現在)で構成されており、安川電機を含む幹事会社8社(株式会社エム・システム技研、オリエンタルモーター株式会社、株式会社キーエンス、シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社、日本電気株式会社、横河電機株式会社、Texas Instruments Incorporated)を中心に運営されています。

 MECHATROLINK協会HP: http://www.mechatrolink.org/jp/index.html

7.過去の関連ニュースリリース

 IoTやAIを活用した新しいものづくりの実現をサポートする新たな産業用モーションネットワークを開発

 https://www.yaskawa.co.jp/newsrelease/product/35053

 

 【お問い合わせ先】

株式会社 安川電機 

営業本部 CRM戦略推進室 北條 玄静

TEL:03-5402-4507

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