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新型アーク溶接ロボット「MOTOMAN-AR1730」を発売開始
- 動作速度高速化、省スペース化、可搬質量アップを実現 -

新製品2017年6月1日

 株式会社安川電機(代表取締役社長 小笠原 浩)は、アーク溶接ロボット(ARシリーズ)の新たなラインアップとして、MOTOMAN-AR1730(可搬質量25kg)を529日(月)より販売開始しましたのでお知らせいたします。

  • https://www.yaskawa.co.jp/wp-content/uploads/2017/05/AR1730_1.jpg

    MOTOMAN-AR1730 と YRC1000コントローラ

1.開発の狙い

 近年、製造現場における溶接工程では、溶接時間の短縮や工程統合による工数削減、ライン長の短縮による省スペースなどによる高効率・低コスト・低エネルギーの高付加価値ラインの構築が求められています。当社はその様なご要望にお応えするため、動作速度の高速化、省スペース化、可搬質量アップによって更なる用途最適化を実現した新型アーク溶接ロボットMOTOMAN-AR1730(可搬質量25kg, 最大リーチ1730mm)を開発しました。本製品により、ロボットの高密度配置によるライン短縮、サイクルタイム短縮による生産性向上、さらに適応能力向上により、お客様の求める次世代の製造ライン構築へのソリューションを提供します。

 また、新たな制御方式を採用した世界各地域で異なる電圧や安全規格にも対応できる新型コントローラ「YRC1000」と合わせてご使用いただくことで、ロボットのパフォーマンスを最大限に引き出すことが可能です。

2.主な特長

(1)生産性の向上

・各軸動作速度を当社従来機種比で最大30%アップしました。タクトタイムの短縮により、更なる生産性向上を実現します。

 

・ロボット手首軸1を短くし、基本軸の移動量を最適化することで、タクトタイム短縮を実現します。

※1 当社ロボットのB軸~T軸中心点までの距離

 

・新たな軌跡制御の採用により、軌跡誤差を80%減少(当社従来機種比)しました。テスト運転・プレイバック時も動作速度変化によらず同じ軌跡で動作します。

 

(2)幅広い適用範囲

・周辺設備への干渉を低減するスリムアームを採用。コンパクトボディながら業界トップクラスの動作範囲を実現しています。

 

・溶接品質を向上させる各種機能、サーボトーチ等を搭載可能。中空アーム採用により、トーチケーブルをアーム内に収納可能です。

 

・可搬質量を強化(従来機種:24kg→新機種:25kg)しており、アーク溶接に加え溶接後のワーク搬送も1台で対応する事が可能です。

 

3)スパッタ浸入対策に優れたアーム形状

・溶接時に飛散するスパッタや粉じん等の堆積を少なくする丸みを帯びた耐環境デザインを採用。また、手首軸はIP67を標準採用するとともに、ロボット旋回軸(S)上部のケーブル出口部を密閉構造とすることでスパッタ等の異物浸入対策を強化しており、従来機種と比較して外乱に強い構造となっています。

 

4)セットアップ時間の短縮と異常時対応の向上

・従来機種では2本必要だったロボットとコントローラ間の接続ケーブルが1本のみとなりました。これにより設備立ち上げ時間を短縮するとともに、配線の少ないすっきりとした設備を実現します。

 

・マニピュレータ内部の通信線の断線や各軸サーボモータのエンコーダ異常が発生した際には、プログラミングペンダント上に異常アラーム(該当ロボット軸の通信エラー)を表示し、異常個所を特定し易くなりました。また、通信線の断線時の仮復旧や異常個所特定のための仮配線を行えるマルチポートが各部位に配置されており、仮復旧・仮配線にかかる時間が短縮できる等、メンテナンス性に優れています。

 

5)新型溶接電源MOTOWELD-X350との組み合わせで、特色を生かした溶接施工が可能

 本製品と当社の最新型溶接電源MOTOWELD-X350(溶接パッケージ名称:MOTOPAC-WL300)との組み合わせにより、下記の様な特色を生かした溶接施工が可能です。

 

①【シンクロウェルディング機能】

 ロボット動作と波形制御の完全同期により、溶接トーチ角度変化に応じて適切な溶接波形調整を自動で行います。この機能によりトーチ角度変化に伴う溶接条件調整の時間を短縮させ、スパッタ発生を抑制することが可能です。

  • https://www.yaskawa.co.jp/wp-content/uploads/2017/05/AR1730_2.jpg

②【交流ユニット(XACU)(オプション対応)】

 MOTOWELD-X350と交流ユニット(XACU)を組み合せることで、薄板に有効な交流溶接が可能となります。対応可能な板厚の下限を従来の1.0mmから0.5mmまで高性能化し、ニーズが高まる薄板溶接に対応します。交流ユニット(XACU)はMOTOWELD-X350に後付可能となっておりますので、対象ワークの変更等により溶接条件調整が難しくなった場合に、新しい溶接機を購入することなく交流溶接機へアップグレードすることが可能です。

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3.主な用途

 自動車・機械関連部品などのアーク溶接用途2

 ※2 下記に示すアーク溶接用の装備品(溶接機、溶接トーチ、コンジットケーブル、ガスホース、ワイヤ送給装置、 ワイヤーリール等)を付加した溶接パッケージとの組み合わせが必要です。

4. 適用可能な溶接パッケージ

・短絡溶接専用350A溶接パッケージ MOTOPAC-WR100 (MOTOWELD-SR350)

・短絡溶接専用500A溶接パッケージ MOTOPAC-WR200 (MOTOWELD-SR500)

・短絡溶接/パルス溶接500A溶接パッケージ MOTOPAC-WH400 (MOTOWELD-RP500)

・低スパッタ対応350A溶接パッケージ MOTOPAC-WL300 (MOTOWELD-X350),

 および交流溶接ユニットXACU

5.販売計画

(1)販売時期  2017529日(月)

(2)販売価格  オープン価格

 

 【お問い合わせ先】

株式会社安川電機 

ロボット事業部 事業企画部 営業推進課

梅村 建介

TEL:093-645-7703

FAX:093-645-7802

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