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10kg可搬の機種と同じリーチで可搬質量2倍を実現した新型人協働ロボットMOTOMAN-HC20SDTPを販売開始
- 設備の省スペース化と周辺機器との簡易接続を実現 -

新製品2021年6月17日

 株式会社安川電機(本社:福岡県北九州市、代表取締役社長:小笠原 浩)は、従来の可搬質量10kgの人協働ロボットと同じリーチでありながら2倍の可搬質量を実現したMOTOMAN-HC20SDTP(可搬質量20kg、リーチ1,200mm)を新たにラインアップし、販売を開始します。

 

MOTOMAN-HC20SDTP

1.製品化のねらい

 近年は様々な業種において、生産年齢人口の減少により深刻化する労働力不足を背景にロボットを活用した自動化による生産性向上や製造コストの削減が進められています。こうしたなか、当社はロボット周囲の安全柵なし1で人と並んで作業ができる人協働ロボットのラインアップを充実させることで、省スペースでフレキシブルな生産ラインの実現、そしてロボットの活用分野の更なる拡大を図っています。

 このたび開発したMOTOMAN-HC20SDTPは、人協働ロボットMOTOMAN-HCシリーズの可搬質量10kgタイプと同じリーチで、可搬質量を20kgにアップさせました。人と同じ作業スペースで重量物のハンドリングができることで設備の省スペース化を実現するとともに、AGVなどの移動台車への搭載も可能になりました。また、本製品もMOTOMAN-HCシリーズの特長である、高い安全性と初めてロボットを触る方でも簡単に操作できるなどの特長を引き継いでいます。

 さらに、各社ハンドメーカーから人協働ロボット用として販売されている豊富なエンドエフェクターや周辺機器との接続を簡易化しているため、ロボット操作に不慣れな方でも容易に導入が可能です。なお、今回MOTOMAN-HCシリーズ全てにおいて周辺機器との接続を簡易化した機種(MOTOMAN-HC10DTPHC20DTP HC10DTFP)を新たにラインアップに加えています。

 

 ※1 安全機能により安全柵なしのシステム構築が可能ですが、全てのケースにおいてリスクアセスメントとリスク低減方策を実施する必要があります。

2.主な特長

1)高可搬化(10kg20kg)による適用領域の拡大

 自動車製造やその他部品製造工程ではワークの種類が多岐にわたり、重さが10kgを超えるようなワークを取り扱う工程や高反力を受ける作業(ナットランナーによるねじ締めなど)も多く存在します。可搬質量を20kgに向上したことで、そのような工程への人協働ロボットの導入が可能となりました。それに加え、MOTOMAN-HC20SDTPは、リーチ1,200mmという小型設計とアームスイング動作により、ロボットが旋回する領域の確保が不要で、最短距離での物の搬送が可能となり、生産ラインの省スペース化および作業時間短縮に貢献します。

 また、全軸においてIP672の防じん・防滴構造を実現しています。表面塗装はアクリルウレタン塗装、先端フランジの材質はステンレスを採用しており、衛生面への配慮から水洗が必要な用途での使用も可能です。

 

 ※2 IPIEC(国際電気標準会議)で定められている製品の防じん・防水における保護等級(International Protection Code)を示し、IP67の場合、じんあいは侵入せず、一時的な水没に対して保護できる。

 

アームスイング動作

(2)周辺機器との簡易接続(Plug & Play)の実現

  ロボット先端のエンドエフェクター取付け部は、標準規格「ISO9409-1-50-4-M6」に準拠しており、同規格準拠の豊富なエンドエフェクター、周辺機器など、様々な機器と簡単に接続・動作させることが可能です。また、ロボット内蔵ケーブルとして、ロボット先端へのカメラ搭載などに便利なETHERNETケーブル(Cat.6)やI/O用のケーブル、エアホースを内蔵しており、ロボット外装に配線を無くすことで、周辺機器との干渉を避けることができ、セットアップを容易に行うことが可能です。

 

(3)安全運転・安心設計

 当社の人協働ロボットMOTOMAN-HCシリーズの安全機能を踏襲し、外部からあらかじめ設定した制限値を超える力を検出すると自動で停止する「人協働モード」を備えており、安全柵の設置が不要です1。また、アーム同士を離すことで隙間を確保する「挟み込み防止」の形状となっています。今まで、作業者への安全確保のためロボットの導入を見送っていた現場や工程などにおいても、ロボットを使用した自動化が可能です。

 

  • ▼「人協働モード」で安全運転

  • ▼「挟み込み防止」の安心設計

(4)ロボット操作に不慣れでも簡単に操作が可能

 プログラミングペンダントを使用した従来のティーチング方法に加えて、ロボットアームを直接手でつかんで自由に操作し任意の動作を教示できる「ダイレクトティーチング機能」を備えています。

 直感的な操作によるロボットへの動作指示が可能なため、ロボット操作に不慣れなお客さまや、頻繁にティーチングが必要となる工程へのロボットの導入が容易になります。

 また、タッチパネル方式で直感的に操作できるタブレット型のユーザーインターフェース「スマートペンダント」にも対応しております。

 

  • ▼スマートペンダントのタッチパネル画面で楽々操作

  • ▼アームを手動で移動させ教示可能

    ※イメージの写真は
    人協働ロボットMOTOMAN-HC10DTです。

3.主な用途 

・自動車・機械関連部品などのハンドリング・組立て

・工作機械へのワークの投入(マシンテンディング)

・食品のハンドリング3

・薬品・化粧品などのハンドリング

 

 ※3 SIやユーザーで十分なリスクアセスメントを実施したうえで適用ください。

4.販売計画

(1)販売時期  2021年617日(木) 

(2)販売価格  オープン価格

 

 ※上記文章中に記載された名称は、各社の商標または登録商標の場合があります。

 

 

 【お問い合わせ先】

株式会社 安川電機 

ロボット事業部 事業企画部 営業推進課

安高(アタカ) 博之

TEL:093-645-7703

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