新製品2024年1月24日
株式会社安川電機(本社:福岡県北九州市 代表取締役社長:小川 昌寛)は、長期経営計画「2025年ビジョン」に掲げている「新たな産業自動化革命の実現」に向け、これまでの自動化ソリューションにデジタルデータのマネージメントを加えた新たなソリューションコンセプト「i³-Mechatronics(アイキューブ メカトロニクス)」を2017年に提唱し、そのコンセプトの実現に向けた製品の開発を強化しています。当社では、i³-Mechatronicsを実現するコントローラソリューションを「iCube Control」として新たに展開していきます。その第1弾として、装置や産業用ロボットなどで構成されたいわゆるセルを統合的に制御するのと同時に、同期性の高いデータをリアルタイムに収集・活用してフィードバックできるYRMコントローラ「YRM1010」を開発し、販売を開始しました。こちらは2021年に初めて製品化したYRMコントローラ「YRM-X(テン)コントローラ(以下:YRM1000)」の性能・機能を更に向上させたものです。
様々なものづくりの現場では、IoTやAIを活用した生産効率や品質の向上、トレーサビリティーの確保など、スマート工場の進化に向けた取組みが加速しています。その活動の基本となるものが、生産設備の稼働状況(データ)の把握です。設備の生産効率を向上させるためには、セルを構成する様々な機器などから、バラバラにデータを集めるのではなく、統合的かつ時系列がそろったデータを収集し、精度の高いデータを基に分析して結果を生産設備にフィードバックする必要があります。
当社は、このような課題を解決するために、「セルの統合制御」と「時系列がそろったデータ収集」を実現する 「YRMコントローラ」を製品化しました。さらに、そのデータを格納・分析・解析を一括して行えるソフトウェアツール「YASKAWA Cockpit(以下:YCP)」と連携させることによって、リアルタイムに解析した結果をセルの動きにフィードバックすることまで実現できます。これによりセル全体をデータ基準で統合的に制御することが可能となります。
このYRM1010によって、当社が掲げるソリューションコンセプト「i³-Mechatronics」の具現化を更に加速し、お客さまへの課題の解決と付加価値の提供を強化していきます。
セルを定義し、セル内の装置やロボットのデータを統合・収集、時間を合わせて自動的にYCPに格納します。
YCPでデータ解析した結果を、YRMコントローラにフィードバック。セルの可動率や生産品の品質向上に貢献します。
セル内のデータを一元管理する“掲示板”機能を新たに実装。YRM1010からシーケンシャルな制御だけでなく“掲示板”に基づいてロボットや装置が自律的に判断して動きに変える制御を実現。変種変量生産の実現に貢献します。
① 処理性能の向上
YRM1000比で約1.5倍の処理性能を実現しています。
② 通信の強化
MECHATROLINK(MECHATROLINK-4/Ⅲで切替可能)は最大128局を接続可能。
また、EtherNet/IP(1Gbps)に対応し、最大64局を接続可能です。
③ SLIO I/Oシリーズ対応
種類が豊富なSLIO I/OをYRM1010本体に直接取り付けることで多彩なシステムが構築できます。またSLIO I/Oは、MECHATROLINK-4など各種ネットワークに対応した連結器のバスカプラを使うことでリモートI/Oとして分散配置することも可能です。
(1) 販売開始日 2024年1月24日(水)
(2) 販売価格 オープン価格
<通信ネットワークの商標に関する注記>
EtherNet/IP はODVA,Inc. の商標です。
【お問い合わせ先】
株式会社安川電機
営業本部 CRM戦略推進室 業務プロセス改革課
北條 玄静
TEL: 03-5402-4507