【データ対象範囲】安川電機、安川電機事業所内のグループ会社と協力会社
安川グループは電機製品・システムの製造、販売、エンジニアリングなどの事業のために、電気やガスなどのエネルギーと部品・材料や水などの資源を使用し、結果としてCO2や廃棄物などを排出しています。上図は生産・販売活動での環境負荷の状況を表しています。
また、国内外のグループ会社による事業活動でのエネルギー使用量、CO2排出量、廃棄物・有価物の発生量の管理を行っています。対象は、エネルギー使用量の多いグループ会社(使用量全体の約99%)を管理範囲としています。
今後は、管理範囲を100%へ拡大するとともに、環境負荷の削減を推進していきます。右のグラフは安川グループの2023年度エネルギー起源CO2排出量および廃棄物・有価物発生量を示しています。
環境中期計画2023の「グループのCO2排出総量 12%削減 (2018年度比)」を目標に省エネ活動に取り組みました。
2023年度は、照明・空調機や生産設備の更新等の省エネ投資に加え、エア漏れ調査・対策を重点的に進めました。
また、海外グループでも太陽光発電の導入、省エネ推進活動を進めています。
※国内の電力のCO2 排出量の算定においては、2018年度までは電力会社公表の実排出係数、2019年度以降は調整後排出係数を使用しています。
※海外の電力のCO2排出量の算出においては、各国の国代表排出係数(IEAデータ参照)を使用しています。
【データ対象範囲】安川グループ
エネルギーマネジメントシステムによる空調制御
中国工場の省エネ診断
環境中期計画2025では、グループでのCO2排出総量30%削減(2018年度比)を目標に掲げており、電力においては、当社の電力使用量におけるCO2フリー電力比率を75%以上にすることを目指しています。八幡西事業所、中間事業所、小倉事業所に加えて入間事業所において、CO2フリー電力の導入を完了した結果、CO2フリー電力比率は約58%となりました。
今後は行橋事業所への導入を予定しています。
電力使用量に占めるCO2フリー電力比率
当社のパワーコンディショナ
中部ロボットセンタ CO2ゼロ電力証明書
2024年5月より、中部ロボットセンタでは中部電力のCO2フリーメニューの 契約がスタートし、非化石証書を活用したCO2排出ゼロの購入電力となりました。 事業所のエネルギー構成は100%が電力であるため、中部ロボットセンタは安川電機 初のCO2排出量ゼロの拠点となりました。CO2ゼロ電力を使用している証明書も中部 ロボットセンタのエントランスに掲示してあります。
2023年8月に竣工した第4工場の太陽光発電システムが稼働開始しました。太陽光パネル容量は安川電機最大の822kWになります。
パワーコンディショナーには、23年リリースした新製品のEnewell-SOL P3Aを採用しています。
中国の廃プラスチック輸入規制の影響を受け、今まで有価物として売却していた廃プラスチック類が廃棄物となりました。しかし、リサイクル可能な廃棄物業者を選定することで、廃棄物のゼロエミッションを維持することができました。
安川グループの製品の梱包材質情報を提供します。
https://www.yaskawa-global.com/company/csr/env/efforts/packing_materials/
この情報は、EUの委員会決定:97/129/ECに準拠して記述しています。
2022年度より一部の製品については、情報参照するためのURLをQRコードで外装へ表示開始しています。
安川グループは水が限りある資源であることを認識し、水資源を守るよう努めていきます。
当社では水使用量を毎月監視し漏水等の早期発見に努めています。
新規建屋建設時にはリアルタイムでの遠隔監視機器の設置を推進しています。
また、本社棟では雨水を利用し、使用量の約97%を雨水でまかなっています。
2022年度まで、当社は水使用関連での法律や規制に対する違反や処罰はありませんでした。
当社の生産工程における水への依存度は高くなく生活用水での取水がほとんどです。
漏水対策や節水型設備への切替えによって取水量の削減に努めています。
特に新規建屋建設時には、節水型トイレ等を積極的に採用し、水使用量削減を推進しています。
当社ではAqeduct*1を使用し、国内外グループ生産拠点の水リスクを評価しています。
評価の結果、中国4拠点、インド1拠点で水リスクのある地域に立地していることがわかりました。水リスクの内容としては、渇水リスクや洪水のリスクがあります。
渇水リスクのある拠点での2022年度の取水量は33.8千㎥であり、安川グループ全体の13%となります。
渇水リスクのある拠点では貯水タンクを設置する、洪水リスクのある拠点では土嚢を準備する等の対応を取っています。
*1 世界資源研究所(WRI)が公開している水リスク評価ツール
行橋事業所では、事業所内のベスタクト・ソリューションズのベスタクト製造ラインからIPAが高純度のまま廃棄されていました。
安川電機を中心として行橋事業所内のグループ会社で検討を行った結果、安川コントロールのリペア工程で使用するIPAの品質を確保できたため、IPAの再利用を開始しました。
活動の結果、IPAの廃棄量が3500リットル/年から500リットル/年へと大幅に改善されました。
使用済みの高純度IPAをリペア工程で再利用