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ハンドリング用途最適化ロボットEHシリーズに新機種を追加 安川電機の産業用ロボット モートマンMOTOMAN-EH80
- クラス最速の動作速度と動作範囲を実現 -

新製品2007年10月30日

株式会社安川電機(取締役社長 利島 康司)は、中・小物のハンドリングを対象とした可搬質量80kgのハンドリング用途最適化ロボット「MOTOMAN-EH80」を開発し、2007年11月1日より販売を開始します。

1. 製品化のねらい

 当社産業用ロボットMOTOMANは、多用途に適応できる汎用ロボットのシリーズ展開から、使用される各用途に最適化されたロボットのシリーズ展開へ移行してきました。
 これにより、汎用ロボットでは難しかった用途専用の形状・機能を有することで顧客要求を高いレベルで実現し好評を得ています。
 現在、ハンドリング用途に最適化された当社EHシリーズは、可搬質量130kgから200kgまでをラインアップしています。しかし、ハンドリング用途は対応搬送物が多岐に渡り、可搬質量は小さくてよいが高速搬送が可能なロボットへの要求も多く、ハンドリング用途に要求される高速動作と広い動作範囲、上腕部の負荷能力強化を図った新機種を追加しました。
 今回の「MOTOMAN-EH80」の追加で、小形から大形機種までのシリーズ化ができ、さらに多くの顧客獲得を図ります。

2. 主な特長

(1) クラス最速の動作速度と動作範囲を実現
 各関節軸の動作速度はクラス最速で、その動作速度合計は22.34rad/sとなり、可搬質量80kgクラスのハンドリング用途ロボットでは世界最速の動作速度を有しています。また、その動作範囲は最大リーチ(ロボットのアーム先端が届く距離)2051mm、ロボット旋回時の最小半径340mmとなっており広い動作領域を確保しています。速度・動作範囲等、ロボットの基本性能のアップによりさまざまな搬送シーンに対応可能です。

 

(2) 手首軸を強度アップしさまざまな搬送物に対応
  ハンドリング用途は対応搬送物が多岐に渡りその形状もさまざまです。特に平面構造や棒状の搬送物ではロボットアームの手首から遠く離れたところにも質量があり、これらの搬送物を回転移動させる際に大きな反力がロボットの手首にかかります。そこで手首軸の強度をアップしさまざまな形状の搬送物でも高速搬送出来るようにしています。

 

(3)
EHシリーズ共通のハンドリング用途最適化機能を継承
・アーム上腕をスリム構造にし、アーム先端にある搬送物を掴むハンドへの配管・配線をアーム上腕周辺にコンパクトにまとめることが出来ます。配管・配線のロボット本体への絡まりや周囲との干渉を無くし、最短の搬送経路を確保し搬送時間を短縮できます。

・過酷な条件での使用を考慮し、高い防水・防塵構造を採用しています。悪条件にもっとも接近する手首部でIP67*1、本体部でIP54(オプションでIP65)*1を実現。また過酷な条件以外にも、食品関係など衛生面への配慮から水洗が必要な用途でも使用可能です。

3.主な用途

自動車関連部品・金属加工品の搬送や、食品・飲料等の充填用ビン・カンの一括搬送など

4.販売計画

(1) 販売開始  2007年11月1日
(2) 販売計画  360台/年
(3) 販売価格  567万円/セット (税込み)
         (ロボット本体、コントローラ、ロボット操作ボックス)

 

【語句説明】
*1:IP×× (International protection Code)
IEC(国際電気標準会議)で定められている製品の防水・防塵における保護等級のこと。
・IP67:塵埃は進入せず、一時的な水没に対して保護できる。
・IP65:塵埃は進入せず、あらゆる方向からのノズルによる墳流水に対して保護できる。
・IP54:機器の所定動作及び安全性を阻害する量の塵埃は進入せず、
     あらゆる方向からの噴霧に対して保護できる。

 

お知らせ:
本ロボット「MOTOMAN-EH80」は、2007年11月28日から12月1日まで東京ビッグサイトで行われる「2007国際ロボット展」の安川電機ブースにて展示・実演を行う予定です

添付写真 「MOTOMAN-EH80」

  • https://www.yaskawa.co.jp/wp-content/uploads/2007/10/21.jpg

[お問い合わせ先]
株式会社 安川電機 
ロボット事業部
事業企画部 課長補佐
安高あたか 博之
Tel. (093)645-7703
Fax. (093)631-8140

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