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安川電機の産業用ロボット“MOTOMAN”累積出荷台数15万台達成 液晶ガラス基板搬送ロボットも業界初の1万台を達成
― 産業用多関節ロボットで世界一の累積出荷台数を更新 ―

お知らせ2006年10月18日

 株式会社安川電機(取締役社長 利島 康司)は、1977年に日本で初めての全電気式産業用ロボット“MOTOMAN”(モートマン)を出荷して以来、30年目の今年10月18日に累積出荷台数15万台を達成します。またこのうち、1998年から販売を開始した液晶ガラス基板搬送ロボットの累積出荷台数も1万台を超えました。
  産業用多関節ロボットで世界一の累積出荷台数を更新し、液晶ガラス基板搬送ロボットの累積出荷台数でも業界で初めて1万台を突破することになります。
  また、“MOTOMAN”シリーズは、2005年の出荷台数世界トップシェアに続き、本年もトップシェアを確保できる見通しです。最近はアーク溶接用途をはじめとしてスポット溶接用、塗装用、液晶ガラス搬送用、半導体ウエハ搬送用などの受注が引き続き好調です。

1. 出荷15万台達成までの経緯

 安川電機は、1977年に“MOTOMAN”第1号機を出荷し、その後1980年、業界でいう「ロボット元年」を機に順調に生産台数を増やし続け、1988年に累積出荷台数1万台を達成しました。この1万台達成までに11年かかりました。その後2~3年に1万台のペースで生産を続け、初出荷から22年目の1998年10月に5万台を達成し、累積出荷台数で世界トップクラスになりました。
  この累計5万台の記録から5年後の2003年に10万台を達成しましたが、その後はさらにペースを上げ、3年間で5万台を出荷し、発売以来30年目となる今年10月18日に当社ロボット工場(北九州市八幡西区)で累積出荷台数15万台に到達、世界一の累積出荷台数を更新いたします。

 

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MOTOMAN”出荷15万台目となる液晶ガラス基板搬送用ロボット
MOTOMAN-CSL2500D

 なお、記念すべき15万台目のロボットは、近年大型化が著しい液晶テレビ用のガラス基板搬送用のロボットで、本日液晶パネル製造メーカ向けに出荷されます。

 

2. 当社のロボット生産状況

 当社における産業用ロボット及びそのシステム製品は、主に自動車関連、機械、電機、金属、物流分野などでのアーク溶接やスポット溶接、塗装、ハンドリング、シーリング、パレタイジング用途、そして液晶やPDP(プラズマディスプレイパネル)などのFPD(フラットパネルディスプレイ)製造分野におけるガラス基板搬送用クリーンロボットです。ロボットに搭載できる可搬質量は最小3㎏から最大500㎏までの基本・応用展開機種を揃え、広範囲の各種アプリケーションに対応しています。またこれらのほか、半導体製造分野を対象にしたウェハ搬送用クリーンロボット・真空ロボット、搬送システム製品等を生産しています。
  産業用ロボットの全機種を対象に、各種ロボットアプリケーションにおける使いやすさを徹底的に追求した新形ロボットとして、各用途におけるお客様のニーズを最大限に取り入れた用途最適形ロボットを開発し、順次、市場に投入しています。
  また、生産体制再構築および生産能力強化を目的として、今年1月23日にロボット新工場である「MOTOMANSTATION(モートマンステーション)」が竣工しました。
  この新工場を含め、同じ敷地内にある既存の工場・設備強化と再構築により、当社ロボットの生産能力は従来比50%増の2000台/月となり。世界最大の生産拠点となりました。

3. 今後の展開

 産業用ロボットの需要は、自動車関連市場を中心にこれまで急速に伸びてきており、最近では特に欧米、日本を含むアジアにおける自動車関連市場及び半導体・液晶市場への伸びが期待されています。
当社では、従来からの自動車関連市場及び液晶や半導体分野への新製品の投入、新用途への拡販を積極的に展開しています。昨年12月から販売を開始した新世代産業用ロボット、「双腕ロボットMOTOMAN(モートマン)-DA20」と「腕ロボットMOTOMAN-IA20」は従来の産業用ロボットの概念を覆すロボットとして、国内少子高齢化による労働力不足を背景に、人手に頼っている組立工程、物流工程にそのままロボットに置き換えられる最適ロボットとして需要が拡大してきております。今後、“人と共存するロボット”として、製造ラインの効率化に大きく貢献できるものと確信しています。
  また、製造分野にとどまらず、次世代に向けたサービス産業分野への取り組みも積極的に展開しています。具体例としては、ロボットと人間が共存する未来社会に向けて、新しいロボットの研究・開発、製品化を進めており、すでに医療や福祉関連を対象に、ロボット基本技術を応用展開したリハビリテーション装置として、2003年3月からベッドサイド型下肢運動療法装置「TEM(テム) LX2」の販売を開始し、ご好評をいただいています。これは脳卒中などの脳血管疾患や心筋梗塞などによる意識障害、身体障害のある患者がベッドに寝たままで下肢の早期回復訓練を行う場合や、高齢者などの下肢運動機能回復、維持のためのリハビリテーションなどに使用されます。
  また、人間型に近いロボットとして双腕・自立走行タイプで音声認識・発声機能などを持った次世代ロボットの「SmartPal」(スマートパル)も生活支援分野への実用化に向け、検証中です。これは動きながら音声による案内説明、音声認識による指令理解でエアコンなどの家電装置の制御、バーコード等の読み取りや音声案内、自走時の障害物検出・回避行動などの機能を持っています。
今年6月6日、北九州市と当社は、同市のロボット産業振興に向けた連携を強化する包括提携を結びました。今回の合意により、(1)次世代サービスロボットビジネスの創出に向けた連携強化(2)ロボット技術者の育成強化(3)ロボット産業振興策の拡大の3項目で具体策を詰め、生活支援分野等のサービスロボット実用化に向け、積極的に推進していきます。また、三井物産株式会社との提携を通じて、今後非製造用業務支援ロボット分野への展開も図ってまいります。

 

以 上

[お問い合わせ先]
株式会社 安川電機 
ロボット事業部 事業企画部
課長 南 勝信
Tel. (093)645-7703
Fax. (093)631-8140

 

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