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ロボット新工場建設
- 生産能力5割増(月産2000台)、生産性3割増 -

お知らせ2005年4月27日

 

 株式会社安川電機(取締役社長 利島 康司)は、好調に推移する産業用ロボット“MOTOMANモートマン)”の受注状況と今後の拡販計画に対応するため、同製品の生産能力強化を目的として新工場を建設します。
 昨年より、既存工場・設備への生産体制再構築の投資を計画・推進していましたが、より大幅な能力増強が必要と判断し、新工場建設を中心とした生産体制再構築を行います。新工場建設により、市場への製品供給能力を大幅に向上させ累積・単年度の出荷実績世界トップの産業用ロボットメーカとして、その立場をより強固なものとします。
 また、新工場建設を含めた新生産体制への移行後は、生産能力5割増(月産2000台)、生産性3割増により、今後の高収益化の決め手となります。なお、新生産体制構築には、約40億円を投資します。

 

 

1.当社ロボット事業の状況

 

 産業用ロボット“MOTOMAN”は、好調に推移する自動車産業や、需要が拡大する液晶基板・半導体搬送用途向けに高い出荷実績を誇り、累積出荷台数は、計画より6ヶ月前倒しで2004年度下期までに12万台を超えました。また、2004年度出荷実績でも世界シェアは前年比5%増の25%となり、世界トップの実績です。
 この出荷実績の増加は、昨年行った既存工場への設備投資によるロボット生産能力30%増強(月産1500台体制)の想定を大きく上回っており、より大幅な生産能力の再構築が必要となっています。

 

 

2.新工場建設においての戦略

 

 出荷実績増加に伴い、十分かつ効率的な生産能力を備えるよう新工場を建設し、既存の工場・設備を含めた新生産体制の構築を行います。新生産体制の構築では、以下の点を重要な基本構想に位置付けています。

(1)

外専内標の強化:徹底したカスタマイズ
当社ロボットは、顧客の高度な要求に答えるべく各アプリケーション(アーク溶接、スポット溶接、塗装、ハンドリング等)に対応した用途別専用ロボットをシリーズ化しています。新生産体制では、各用途ロボット毎に生産ラインを構築し、生産方式の標準化を進め生産性を高めます。各顧客の専門的な要求に応えながら当社内では各ライン毎に量産効果を上げる、付加価値が高く、効率の高い生産体制を構築します。

(2)

高い内製率を有効活用し高収益企業へ
当社ロボットの大きな特徴のひとつに、高い内製率があります。ロボット本体の各パーツやロボット制御盤内の構成ユニットの多くを内製しています。また、それら内製品の多くは、サーボモータやコントローラを含め当社中核事業の1つであるモーションコントロール事業部から供給を受けており、ロボット事業の拡大は、当社全体の事業拡大に大きく貢献します。この事業構造と新工場建設による大幅な生産増・効率化により高収益企業への転換を図ります。

 

 

3.新工場の概要

 

 新工場建設地は、本社(福岡県北九州市八幡西区)敷地内とし、同敷地内にある主力工場を「ロボット村」にする計画のもと建設を行います。規模は建物面積1万m2で、操業開始は、夏着工をめどに2005年11月を予定しています。生産能力については、新工場に既存の工場・設備を含めた生産体制の再構築を行い、市場動向と当社受注状況に合わせ年間24000台(月産2000台)体制を構築します。

 

 

4.新工場の特徴

 

 新工場は、当社産業用ロボットのメイン工場となります。生産能力は、既存工場に比べてリードタイムで1/2、生産効率で30%増となり、主な特徴は以下の通りです。

(1) 一部セル生産方式の導入
用途別量産タイプロボットと特殊オーダ仕様に合わせた個別対応ロボットの生産ラインを分離し、リードタイムや部品準備など、それぞれの生産特性に合った方式を採用することで効率を向上させる。
(2)

ラインの大幅な自動化
すでに一部で行っていたロボットがロボットを作る自動化ラインの経験を活かし、さらなる自動化を行う。

(3)

大形ロボットに対応
可搬重量や稼動範囲の拡大で大形化するロボット用に、十分な組み立てスペースや天井高を確保し、効率と安全性を合わせて確保する。

 

 

5.工場再編後の生産概要

 

 新工場では、スポット溶接・塗装・大物ハンドリング等の中・大形ロボットの組み立てを行い、既存工場では、アーク溶接・小物ハンドリング等の小形ロボットと液晶基板・半導体搬送用ロボットの組み立てを行います。
 また、新工場建設や生産体制の効率化により開発用エリアを拡充させ、新規ロボットの開発推進を更に強化します。
 他に、顧客からの要望が増加する当社ロボットを使用したシステム製品への対応強化を目的に、同製品の開発・生産を行います。

 

 

[お問い合わせ先]
株式会社 安川電機
ロボティクスオートメーション事業部 
事業企画部 部長
富田 也寸史(トミタ ヤスシ)
Tel.(093)645-7703
Fax.(093)631-8140

 

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