新製品2013年1月15日
株式会社安川電機(代表取締役社長 津田 純嗣)は、当社産業用ロボットMOTOMAN(モートマン)のオプションとして6軸力センサユニットMotoFitを開発し2013年1月21日より発売します。
人手による精密部品組み立てでは、視覚よりも手先に伝わる微妙な反力を感じながら組み付け位置を探り挿入する必要があり、熟練のための期間や、作業時間自体も長くなる傾向があります。また、その作業の複雑さや要求精度の高さから自動化が困難な状況にありました。
このたび、精密な組み立て作業を汎用性の高い多関節ロボットで行うことを目的にMotoFitを開発し、作業の自動化はもとより、同時に取り扱うワークの種類の拡大など、生産ラインの自動化・効率化を実現します。
MotoFitは、アーム先端に6軸方向からの力を検出する高精度センサを組み込み、その先に取り付けられるハンドに伝わる微妙な力を検出します。
ワークを取り扱うハンドの直近にセンサを組み込むことで、繊細なセンシングが可能となり、ワークの接触・はめ合い位置の探り(反力が最小になる位置)・挿入の一連の動作が確実に行えます。人手作業のノウハウをロボットに取り込むことで精密作業の自動化を実現しました。
(1)高精度・高速はめ合い - 業界最速 -
すき間10μm(公差h7/H7)・深さ20mmの円柱形状の金属部品のはめ合いを
5秒で行えます。すき間10μmのはめ合いを行うためには、ロボット自体の位置決め
精度に10μm以下の精度が求められますが、現実的ではありません。そこで人手作業
のノウハウをロボットに組み込み可能とする
MotoFitにより、ロボットの位置決め精度以上の精密部品組み立てを可能にし
ています。
(2)噛み付き防止機能による高信頼性
精密部品の挿入を行う際、その挿入方向が少しでも傾くとワーク同士がかみ合って動
かなくなる噛み付き現象が発生し作業ができなくなることがあります。この状態を自
動で検知しアームにゆっくりとした振動を与えることで噛み付き状態を解消し挿入を
完了させる噛み付き防止機能により、作業の信頼性向上を図っています。
(3)楽々ティーチング
精密部品の組み立てでは、非常に繊細な力加減を要求され、さらにワークの材質・サ
イズ・重さにより、力加減が変わってきます。この微細な力加減をロボットにティー
チングする力覚制御パラメータ自動調整機能を準備しています。画面上のガイダンス
に沿って操作することで対象ワークに応じた適切なパラメータ設定を容易に行え
ます。
自動車部品(エンジン、クラッチ)、金型、電子部品などの精密な組み付け作業用途
*本ユニットは当社ロボットコントローラFS100の専用オプションです。
(1)販売開始 2013年1月21日
(2)販売計画 600セット/年
(3)販売価格 オープン価格
[お問い合わせ先]
株式会社安川電機
ロボット事業部 事業企画部
安高(アタカ)博之
Tel(093)645-7703
Fax(093)631-8140