新着情報

当社初 パラレルリンク機構を採用したロボットを製品化MOTOMAN(モートマン)-MPP3
- クラス最速の超高速搬送性能を実現 -

新製品2011年5月30日

 株式会社安川電機(取締役社長 津田 純嗣)は、当社ロボット製品として初のパラレルリンク機構*1を採用し、更なる高速搬送を実現したMOTOMAN-MPP3を開発・製品化しました。
食品・薬品・化粧品等の小物製品及びその中間製品の搬送・整列・箱詰用途を中心に、2011年6月1日より販売を開始します。

  • https://www.yaskawa.co.jp/wp-content/uploads/2011/05/145_top_1.jpg

1.製品化のねらい

 食品・薬品・化粧品等に代表される小物製品では、複数個あるいは複数の種類を化粧箱等に詰めて販売されることがあり、ベルトコンベア等で大量に運ばれてくる個々の製品をピックアップし箱詰めする作業には多くの人手が必要とされています。
 これら小物製品のハンドリング作業の自動化には、単位時間当たりの取り扱い数量の多さから、超高速動作が求められており、当社はこうしたニーズに対して、パラレルリンク機構を採用することで更なる高速化を実現し、ロボットの適用領域の拡大を図ります。

 
 食品・薬品・化粧品の市場は景気の変化の影響を受けにくく、省力化の潜在需要が大きく望める分野だと考えております。
 当社はこうした製品のハンドリング作業を、ロボットによる自動化の重点分野と位置づけており、順次ハンドリング用途に最適化した新製品投入を行っております。今回の新製品により当社ロボットの製品ラインアップが充実し、顧客の選択肢が広がることによって、生産ラインの自動化・最適化にさらに貢献します。

2.主な特長

(1)クラストップの動作速度・範囲
 本製品では、更なる高速化の要求に応えるため、超高速動作に有利なパラレルリンク機構を初採用しました。
 搬送速度は搬送質量1kg(最大可搬質量3kg)時に230CPM*2を達成し、動作範囲は直径1300mm、高さ500mmとクラストップの性能を実現しました。さらに、ビジョンセンサとの組み合わせにより、無作為に流れてくる製品の位置・方向・品種判別を行い、ロボットによるピックアップと同時に、搬送中に整列作業を行い、正確で見た目にきれいな箱詰めが可能です。
 また、衛生面への配慮から清掃が容易である滑らかな本体表面形状を採用しており、水洗いが可能な防水仕様も準備しています。

 

(2)便利なハンドリング専用ソフトを準備
 コンベア上を大量に流れる小物製品や別のコンベアを流れる化粧箱に対し、複数のロボットの動作を同期させ、負荷を偏りなく効率的に動作させる、リアルタイムオートスケジューリング機能を持ったソフトウエア(MotoPick:モートピック)を準備しています。
 流れてくる製品の動きに同期して、どのロボットが取り、取った製品をどの箱のどの位置に置くか等を瞬時に自動演算し、設備稼働率の最適化・最大化による生産性向上を強力に支援します。
 

(3)新開発 ハンドリング用途に最適な小型・高速オープンコントローラFS100
 ロボットの高速動作に必要とされる高速演算を可能にしたコントローラを新規に開発しました。 
 外形寸法(突起部含まず)は、W470×H200×D420(mm)、容積は39.5Lとコンパクト設計で、場所を取りません。さらに、顧客が独自に新たな機能を開発・組み込むためのツールも準備しており、オープンコントローラとして顧客の利便性・独自性も向上しています。また、ホストコンピュータやPLC等の外部機器接続用にイーサネットや各種フィールドバス通信機能も準備しています。
(イーサネットは、富士ゼロックス株式会社の登録商標です。)

3.主な用途

 食品・薬品・化粧品等の小物製品や部品などの搬送・整列・箱詰め用途

4.販売計画

(1)販売開始  2011年6月1日
(2)販売計画  300台/年
(3)販売価格  378万円/セット  (税込み)
 〔ロボット本体、ロボットコントローラ、プログラミングペンダント〕

 

以上

 

【語句説明】
*1:パラレルリンク機構(製品写真参照)
 複数のアームが1つの先端を支持する機構で、各アームが並列(パラレル)に接続されている。複数のアームのパワーを先端部に集約し大きな力が出せるので高速化が可能。パラレルリンクロボットに対して、一般的な産業用ロボットはアームの先にさらに次のアームが接続されているので、シリアルリンクロボット(多関節ロボット)といわれる。

 

*2:CPM(Cycles Per Minute)
 特定の往復動作を毎分何回行えるかを表す単位。この場合の特定の往復動作とは、ハンドリング分野で指標の1つとなっているアデプトパターン(25mm上昇、305mm水平移動、25mm下降の往復)のこと。

 

- お問い合わせ先 -
株式会社 安川電機 
ロボット事業部 
事業企画部  安高(あたか) 博之
Tel:093-645-7703 
Fax:093-631-8140

 

お知らせ : 本製品は、2011年10月18日から21日まで東京ビッグサイトで行われる
「2011日本国際包装機械展」の安川電機ブースにて展示・実演を行う予定です。

 

PAGE TOP