新製品2023年1月11日
株式会社安川電機(本社:福岡県北九州市 代表取締役会長兼社長:小笠原 浩)は、産業用低圧・高圧向け自家消費特化型の太陽光発電用パワーコンディショナ Enewell-SOL P3A 25kW(三相200V級)を、これまでの10kWに加え新たなラインアップとして2023年3月1日(水)より日本市場において販売開始します。
Enewell-SOL P3A 25kW
脱炭素社会実現に向けてクリーンエネルギーへの切替えが加速度的に進められる中、環境省は民間企業や地方自治体等が屋根や駐車場に太陽光発電を設置しその電力を建物内で消費する、いわゆる自家消費型太陽光発電の導入を促進し、2030年度までに20GWの導入目標を宣言しました。また再生可能エネルギー固定買取制度(FIT)の縮小とともに、エネルギー価格の高騰、BCP(事業継続計画)や環境対策など、企業の課題意識の高まりから、自家消費型太陽光発電への関心が高まっています。自家消費型太陽光発電では、電気の逆流(逆潮流)が発生しないように、建物内で使用する消費電力を監視しながら発電電力をうまく制御することで、発電電力を最大限活用することが重要です。
このたび開発した自家消費用途に特化したパワーコンディショナEnewell-SOL P3Aは、逆潮流を防止するために必要な自家消費の機能を内蔵※1し、200V級では最大級の出力となる25kWを実現することで、特に中規模自家消費型太陽光発電システムで優位性を発揮する製品です。自家消費機能や自立運転機能を搭載した「多機能品」と、必要十分な機能に絞った「標準品」の2つの機能のラインアップをそろえました。200V級かつ既存の変圧器に接続可能な配線方式を採用し、「多機能品」と「標準品」でフレキシブルなシステムを構築することで太陽光発電設備のトータルコスト削減とスリム化を実現できます。また、グリッドコード新要件※2に対応しており、安心してご利用いただけます。
※1 「多機能品」に標準搭載される機能です。
※2 並列時許容周波数の技術要件に対応しています。2025年4月以降は本要件を満たさないパワーコンディショナを使用することができません。
(1)太陽光発電システムのトータルコスト低減
①システムのトータルコストを削減
200V級かつ既存の受電設備(変圧器)に接続可能な配線方式を採用し、自家消費に必要な独自の制御機能をパワーコンディショナに内蔵しています。そのため、最小限の設備投資で最大限発電電力を活用できる自家消費型太陽光発電を実現します。
Enewell-SOL P3A接続イメージ
②施工費用の削減
壁掛け設置、重塩害に標準対応しており、密閉構造の採用により従来製品と比較して静音性に優れています。そのため、設置環境による制限を受けづらく、最小限の施工費用で設置が可能です。直流接続にはコネクタを採用し、誤った配線を防止するとともに、施工性にも優れています。
Enewell-SOL P3A 配線接続部(底面)
③運転・保守の費用低減
自然空冷方式の密閉構造を採用しました。外部ファンがないため、ファンの定期的なメンテナンスや交換が不要で、密閉構造による環境ロバスト性に優れるため、保守費用低減に寄与します。今回、新たに専用の通信用デバイスとなるゲートウェイ(Enewell Gateway)とクラウド(EneLeaf Cloud)で連携できる環境を用意※しました。これによりスマートフォンなどのスマートデバイスからパワーコンディショナの遠隔操作やモニタリングが可能となり、初期設定や試運転調整、運転および保守の効率化に貢献します。
※オプション品としてEnewell-SOL P3A以降のパワーコンディショナと連携可能。
パワーコンディショナとゲートウェイ・クラウドの連携
(2)広範、良質なサービスネットワーク
YASKAWAコンタクトセンタでの24時間受付、日本全域サービスネットワークでお客さまをサポートします。万一の故障に対しては原因究明と設備の早期復旧にあたります。パワーコンディショナとオプションのゲートウェイとクラウドを併せて採用いただくことで、適切なサービスをより早急に提供することができます。
太陽光発電用パワーコンディショナ 三相200V級非絶縁型25kW
・「多機能品」:自家消費機能・自立運転機能・夜間系統監視機能搭載
・「標準品」:「多機能品」と連携可能
適合規格:系統連系規程(JEAC9701-2019)
中規模の自家消費型太陽光発電システム
・受注開始:2023年3月1日(水)
・販売価格:オープン価格
【お問い合わせ先】
株式会社 安川電機
インバータ事業部 環境エネルギー統括部 事業推進部 応用技術課
今西 健一
TEL:0930-23-5079 FAX:0930-23-3010