女性のキャリア座談会

働きやすく、新たな夢を
見つけられる職場。
リーダー層への
女性進出を加速させ、
さらなる会社としての
成長を目指したい。

安川電機の女性社員は、自分の仕事に
どのようなやりがいを感じているのか。
また、女性が働く環境として
どのような実感を持っているのか。
キャリアの異なる4名の女性社員に語ってもらいました。

MEMBER

  • 名村 知美
  • 人事総務
  • 2015年入社(中途入社)
  • 榊 芳梨
  • 開発設計
  • 2008年入社(新卒入社)
  • 渕上 愛美
  • 研究開発
  • 2016年入社(新卒入社)
  • 横内 真生子
  • 生産
  • 2020年入社(新卒入社)

安川電機に入社を決めた理由を
教えてください。

もともと動くものに興味があり、大学時代も機械系を専攻しました。就職活動もそういう視点で会社探しを進め、いつの間にか「ロボットが面白そう」だと感じていたんです。労働力不足の解消や作業負荷の軽減など、社会や人のために確実に役立つものだし、活用の幅がますます広がっていることに魅力を感じました。安川電機に決めた一番の理由は、お客さまのニーズを出発点とする「御用聞きの営業スタイル」だと聞いたこと。これなら、自分のアイデアを活かした製品を世に出すチャンスも多いだろうと考えました。
渕上
私の志望理由は3つあって、1つは出身地の福岡で働きたかったこと。もう1つは、大学時代に生物と情報を専攻していたこともあり、安川電機が手がけるバイオメディカルロボットに興味を持ったから。そしてもう1つが、学生時代の何度かの留学経験で海外への関心が高まり、グローバル企業で働きたいと思ったからです。その上で、選考過程で感じた社風も自分に合うと思い入社を決めました。
横内
榊さんと同じように産業ロボットの将来性の高さと、渕上さんと同じくグルーバル企業であることが私の志望理由になりました。世界30ヵ国で事業を展開し、海外での売上比率が70%近くもある安川電機なら、得意の語学力を活かせる場も多いと考えました。そして決め手はやはり、社員の方たちから感じた「この会社は自分に合う」という直感です。
名村
私は皆さんと少し事情が異なり、2015年に人材多様性推進を行う新しい部署のメンバー募集があり、その機会に中途入社しました。学生時代の留学や、外資系の運用会社に勤めていた経験などから、日本の社会や企業にももっとダイバーシティが浸透すべきだと感じていて、100年の歴史を持つ安川電機がそうした変革を目指そうとしているなら、やりがいの大きい仕事になると考えたんです。その頃には、榊さんにも協力してもらいましたね。
そうでしたね。女性の意見も反映させたいとのことで、兼務で参加させてもらいました。色々な部署の方の話が聞けたのは貴重な経験になりました。

現在の仕事内容とやりがいを
教えてください。

名村
人材多様性推進業務には3年携わり、次長なども任されたあと、本社広報に異動し、2020年3月から社会貢献を推進する課の課長を務めています。課の業務としては、世界的に国や企業の使命となっているSDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)への取り組みを見すえつつ、まずは地域貢献に関することから着手しています。やりがいは、今の担当業務に限らないのですが、いつも「推進」と名のつく部署にいて、安川電機の風土改革に参加できていることだと感じます。
私は最初の8年はロボット本体のマニピュレータのメカ設計に携わり、2年前に今の部署に移ってからは、自動化システムの提案から開発、製造、試験、納入してから現地試運転までの一連を担う仕事を担当しています。安川電機では「i³-Mechatronics(アイキューブメカトロニクス)」のコンセプトに沿って、各種の自動化機器やデジタルデータを活用して、生産性や品質の向上につなげるシステムの提案を積極化しているのですが、その一翼を担う仕事です。やりがいは、入社前に期待していたお客さまの要望を直接聞いて装置を開発できること。また、システムを構成する上では社外の機器を組み込むことも多いため、色々な方と接し、幅広い知識が得られるのも楽しさになっています。
渕上
どんなお客さまを担当しているんですか?
自動車関連は他に担当部署があるので、それ以外の様々な業種のお客さまを担当しています。ほとんど予備知識のない生活用品を製造する工場を見学させてもらい、お客さまの課題を掘り起こし、解決策を提案するといった形です。自分の考えたシステムが採用され、自分で具体化して工場に導入し、成果も確認できるので、確かな手応えが得られることに面白さを感じています。
渕上
自分の仕事が人の役に立っているのを知るのは、やりがいにつながりますからね。その面では私が担当している仕事の場合、技術的な探求ができるところに面白さがあると思います。将来的な領域を担当する部門もありますが、私が所属する部門はやや製品寄りで、私自身は実装技術の研究開発に携わっています。実装技術というのは、熱や振動などの影響を受けつつも機器の性能が十分発揮できる技術を探るもので、私は振動をテーマにしています。
横内
現在の主な担当業務は2つあって、1つは渕上さんも所属する部門で使う機器や資材の購入業務です。オーダーメイドで作る特殊なものも多く、研究者から設計図をもらい、発注先を決めたり価格交渉を行うことも業務に含まれます。ちょうど先日、渕上さんからの依頼も受けました。
渕上
そうそう、実験装置の治具ね。
横内
あと、もう1つが量産品のコストダウンで、調達している部品の価格の調査・分析や、価格交渉を行っています。私は、入社1年目から担当部品を任され、設計出身の技術担当の先輩などに指導を受けながら仕事の進め方を学んでいるところです。

女性の働きやすさという面では、
どのように感じていますか?

名村
産休・育休などの各種制度は十分整っているし、平均勤続年数も男女で遜色はないし、女性が働きやすい会社であるのは確かです。ただ、そもそも男女比が9:1ほどだし、管理職以上の女性が少ない点に課題があると思います。女性の活躍の場を広げようと努力を続けているものの、道半ばと言わざるを得ません。
人材多様性推進を行っているとき、名村さんが精力的に動いて女性取締役が誕生しましたよね。
名村
社内での昇格を待っていたら時間がかかるし、上からの改革も必要だと思ったから。自発的に役員とも連携して実現できたときには、この会社が変わろうとしている手応えを感じました。
ライフプランについての考えは人それぞれだし、役職を目指さなくても良いのだけれど、今はまだ目指そうという意識を持った女性が少ないのかもしれませんね。
渕上
身近にロールモデルがいない、というのが問題だと思うんです。私は第一子を出産して1年前に職場復帰したのですが、研究所に歳の近い子育て中の先輩はいるものの、年上の先輩がいない。小学生、中学生の子育てをしながらどんな働き方ができるのか全く想像ができないので、管理職に就くということはなかなか難しいのかなと思います。
横内
調達部門は、社内でも女性が多い職場だと思うのですが、女性管理職は少ないです。ただ最近、子育てと両立されている先輩社員もいます。社内でも子育てしている世代も増えてきた印象なので、私もそういった働き方をすることで後輩の1つのロールモデルになれれば、と思います。
名村
私が入社したのは子育てが大変だった時期を終えてからだったから皆さんが期待するロールモデルにはなれないのだけれど、当時は外資系企業で働いていて、夫は福岡勤務で自分は子供と2人で東京、近くに親族がいなかったので孤軍奮闘。保育園、ベビーシッター、ファミリーサポートなどあらゆるサービスを自分で探して乗り切りました。その点、安川電機は声を上げれば応えてくれる会社なので、皆さんが積極的に希望を伝えることで、女性にとってもっと面白い会社になる可能性は高いと思います。

では、最後に今後の
目標を教えてください。

横内
入社1年目としては、今の担当業務をしっかり身につけることが当面の目標です。開発研究を行う部門の資材購入や調達部品のコストダウンなど、人材育成をしっかり見すえながら担当を与えられていると理解しているので、この期待には確かに応えたいと思っています。将来的にはやはり、自分の武器である語学力を活かせる海外との仕事に就くのが目標です。
渕上
私の目標も海外がらみで、子育てが落ち着いたら海外駐在に出たいと考えています。具体的にどんな形になるかは想像できませんが、事務職も経験し、海外の開発拠点のマネジメントまでできるようになれば楽しそうですね。
先ほど、役職を目指す女性が少ないという話が出ましたが、私は管理職になってより上の立場で今の仕事ができればと考えています。例えば課長になれば、1人の担当とは別次元のたくさんの情報が入るし、チーム内の色々な案件を俯瞰することもでき、やりがいももっと大きくなるはずです。
名村
個々の担当業務で十分やりがいが得られるのは分かっているけれど、榊さんの言うように、上の立場ならではのやりがいにももっと興味を持ってほしいと思うんですよね。私個人としては、風土の改革を期待されて中途入社し、それを推進する部署を歩んできたので、今後も変えるべきことは強く訴え、実現に向けて動き続けたいと考えています。意欲に溢れた女性社員がもっと増え、私自身の刺激にもなることを期待しています。